フリペ「さざなみ」再開しました

 

何年か前にしんどなって中断した「さざなみ」を21号からまた再開します。何年前に何年続けたのかも定かじゃなく、でも2ヶ月おきに出してたから40ヶ月は続けた、やから3年ちょっと。どんなんかと言うと、エッセイみたいなんを何人かで持ち寄って以前はA4用紙裏表で自宅でコピーしてたけど、今回からA5の見開き何ページかで作ってます。エッセイの内容もメンバーにおまかせです。ではメンバーを簡単に紹介します。

 

根岸卓平くんは前回から引き続き。私、昔めちゃくちゃブログ書いてる時期が10年近くあって、でも根岸くんのブログを読んで「自分もやりたいな」と思ったんがきっかけです。その頃根岸くんもまだ20代前半で、文章の勢いというかスピード感がすごかった。今は少し落ち着いて、東京で女性自身の記者、もっと偉くなってんのかな、でも文章の仕事をプロで続けてます。さざなみには可愛い系の文章をいつも送ってくれます。

 

マサモトさんはカニコーセンのライブにもよく来てくれる方で、いつもライブの模様をTwitter140文字で熱くレポートしてくれます。普段は多分鉄工所みたいなところで男らしく働いているみたいですが、休日になると夜行バスを乗り継いでストリップとかライブを見に行き、現地の立ち飲み、喫茶店、定食屋、銭湯、ネットカフェなどなど彷徨いつつ人間観察、Twitterとかだとやや大袈裟な語り口が持ち味だと思うんですが、酒飲んだりしながら旅先での出来事とか話してくれるんがめっちゃおもろいんです。多分人間観察しながら人にどう伝えるか常に考えていて、だから話もまとまっていて、そうゆうの作文で読みたいなと思ってお願いしました。今回はフィクションでいうことでしたが、マサモトさんが普段話してくれる感じの、おっさんの心の内側での攻防戦が面白かったです。

 

ヒロツグくんは吉備津くんで、こないだのライブの時初めて話したら、実家がラブホを経営していて、面白エピソードを何個もありそうやなと思って作文頼みました。1回目からラブホの面白エピソード総集編みたいな、とんでもない話ばかりで笑いました。

 

ほんで私ですが、これと言って書くことも書く意欲もなく、空いたスペースを埋めるつもりで書きましたが、書いてると段々真面目になってきて、まあ生きにくさみたいなことについて書いてあります。

 

最後に「さざなみ」という冊子のタイトルについてですが、なんかロックの用語みたいなんで「EVER ROLL」、転がり続けるぜみたいなんがあり、でも学生の頃にその言葉を知って、一般庶民はそんなに転がらへんしなって思っており、そうゆうことを「NEVER ROLL」かなと思ってメヒカブレ堀川師匠に話したら、てか「NO ROLL」じゃんと返ってきて、確かに、じゃあ応用して「NEW WAVE」みたいな用語も「NO WAVE」だなと、そんなこと思てた時期があり、でもちょっと格好付けすぎかなと思って、「さざなみ」くらいがええかなと思い、別に冊子にちなんで考えた名前じゃないけど、ちょっと読んでくれる人の心がさざなみ程度にざわつけば嬉しいかな、そんな感じです。こないだ行った四日市のルークレコードの森山直子の棚札が「ざわわ」やったん笑いましたが、話戻って題字は芸術家の池田慎さんに書いてもらいました。イラストはわしです。

 

一応ライブで無料配布するので、気になる方は声かけてください。勝手に馴染み感じてるお店にも置いてもらってます。以下お店。

 

 

・石垣島 たばこや

・沖縄 CD屋

・清川 酒場芫

・高知 slowhand mojo

・高知 じんぜんじゅcafe

・高知 太陽の眼

・宇和島 パン屋トムトム

・福山 Mercy,Mercy 彷徨うカレー

・岡山 ながいひる

・加古川 ソトノマ

・西出町 ニューヤスダヤ

・西出町 アコークロー舎

・元町 喫茶ポエム

・元町 花森書林

・元町 お好み焼きさか田

・元町 元町スペースオー

・元町 汎芽舎レコード

・元町 トクサン

・千鳥橋 千鳥温泉

・庄内 三軒め酒場 ニューカレドニア

・なんば ベアーズ

・高槻 ナッシュビルウエスト

・元田中 サロンド毘沙門

・河原町三条 六曜社一階

・河原町三条 JET SET

・木屋町三条 深夜喫茶/ホール 多聞

・木屋町三条 UrBANGUILD

・寺町御池 アローントコ

・浄土寺 ホホホ座

・和歌山 本町文化堂

・紀伊田辺 Acoustic Life

・四日市 ルークレコード

・犬山 珈琲ボタン

・浜松 エスケリータ68

 


映画「ゲバルトの杜」@元町映画館

 

アルバイト先の元町映画館でやってる映画「ゲバルトの杜」を観ました。

 

 

映画は学生運動の内ゲバが本格的になったきっかけと言われる川口大三郎くん拷問殺人のことや、それ以降の早稲田大学内の出来事、新左翼の各グループの内ゲバのやり合いをあなたの知らない世界みたいな再現ドラマ、関係者の振り返り証言を交えた感じのもの。

 

1972年に早稲田大学文学部の男の子川口大三郎くんが革マル派の子らに中核派やろと疑いを掛けられ、ほんとはぜんぜん違うのに、ほんで革マル派が占拠してる早稲田大学内の教室で拷問されて、「お前中核派だろ」→「違う」→バットで殴られる→「お前中核派だろ」→「違う」→バットで殴られる、を6〜7時間ループし結果的に、バットで殴られる→「お前中核派だろ」→「中核派です」(ほんとは違う)て言うてまう、そして→「じゃあ仲間の名前を言え」→「知らない」→バットで殴られる→「仲間の名前を言え」→「知らない」→バットで殴られる→「仲間の名前を言え」→「知らない」→バットで殴られる、も1〜2時間繰り返し、これも結果的に、バットで殴られる→「仲間の名前を言え」→「山田、、」(適当に思いついた名前)→ 「よし、今日はこれくらいにしといてやろう、川口、帰っていいぞ」→ → → →(動かない川口くん)→ → → → →「し、死んでる」↘︎ ↗︎ ↘︎ ↗︎ ↘︎ ↗︎ 川口くんの死体を東京大学病院前に遺棄、という酷い事件があり、革マル派は早稲田大学内で総スカン、大勢の一般学生らから糾弾されるが、革マル派もそんなヤワじゃなく、一般学生もしばく、ほんで一般学生もヘルメット被って革マル派と戦うのドンチャン騒ぎ、大学を一歩外に出れば平和な世の中やのに大学内に入れば暴力フェスみたいな、それも早稲田大学に限らず、各大学の垣根を飛び越えて新左翼のいろんなグループがちゃうグループを鉄パイプで襲い合う、そんなんで100人くらい死んだらしく、思ってたより多い。

 

面白かったのが内田樹の話で、闘争現場の三里塚へ内田樹も向かおうと電車の切符買ってたら仲間が寄ってきて「そんなブルジョア企業にお金を払うな」とキセルを勧められ、でもなと普通に切符買って現場の最寄駅に着くと、仲間が駅前のおでんの屋台も襲撃しておでんを食い散らかしており、それどうなん?と思ったらしい。普段は大人しい知り合いもどさくさで酷いことしてたらしく、それを聞いて私が思ったのは、実家の秋祭りの時に昔はハナ(天狗の面を被った祭りの役)しとるときは何やってもええねん、強姦とか、強盗も、警察も何も言わんし、と父親が言うてたことで、マッドマックスみたいに恐ろしい昭和という時代があったのだ。その精神て南京大虐殺みたいなことからもつながるし、あかん方向でのフェス感、今まさに世界のどこかしらで繰り広げられてると思うと恐ろしい世界。

 

内ゲバの時代より前になるけど、武道館のビートルズのライブ観ながら絶叫し失禁・失神してまう若者の映像とか、それ見ると彼も彼女も普段の生活から相当な抑圧があるわけで、内ゲバの時代に野外フェスとかカラオケボックスとかもなかっただろうから、後日ガス抜きにそうゆう商品が現れて実際良かったなと思います。音楽が世界を平和に導くみたいな台詞をよく聞くけど、音楽の内容とか思想とかそうゆうのんより、ばかデカいサウンドで踊り狂うとか、一人でジャンカラ行って紅を10連荘するとか、そんなんで人間の、とくに若者の有り余ったエネルギーは解放させんと、歩行者天国にワゴン車で突っ込んだり、方向間違えれば悲惨なことになるなと思うとともに、内ゲバで殺された子らのお母さんお父さんの気持ちを考えるとやりきれんもんがあり、せっかく勉強頑張って東京の大学行けたのに、こんなことになるなんて、これやったら大学行かんと実家でニートしながら長生きしてくれといた方がよっぽど良かったとか、とにかく怪我をするくらいなら初めから何にもしない方がいいのだとも思いました。

 

「ゲバルトの杜」は元町映画館で今週末の6/14金曜日までやってます。写真の手ぬぐいは映画の公式グッズで1000円で販売してます。首に巻いてたのでしわくちゃですが結構可愛くて2枚買いましたので皆様も是非どうぞ。

 

◎元町映画館ホームページ → バットで殴る

 

◎「ゲバルトの杜」ホームページ → バットで殴る