高知の大月町2日目。
池田さんの作品ふわふわガバメントのパーツ吊るすん手伝う。池田さんが木綿糸結んだりしてるのを脚立の上で待つ、その間ライブのメールやりとりしたり、再開する「さざなみ」の原稿読んだり。
池田さんの展示のほかにも嵯峨美術大学の先生の展示もあって、それを手伝うバイトの学生さんが5人くらい来ていた。中には上海出身の男の子もいて、元々googleで働いていたと言うから驚く。今は豆腐を使った作品を色々作ってるらしい。高野豆腐でベッド作ってその上に寝てみたり、いろんな人生があります。
私は正直あまりやることがなく、部屋でギタレレをチャラチャラして時間を潰す。この日も土佐清水へ買い物に行き、ついでに旭湯に浸かる。男湯のお客さんは年配の方多いが皆日焼けし、腰回りだけ白く残してあとはかりん糖みたいに黒い。現役の漁師さんなのだろうか。スーパーの買い出し、この日は口出しせず、池田さんに任せる。スパゲティー1キロと、パスタソース2種類買っていた。なんかもう炭水化物にぶつかり稽古挑むみたいな、そんな勢いを感じる。
COSAに戻り共同の台所に入ると学生さんらがおでんを作って皆んなで食べていた。お裾分けで一皿もらう。池田さんのスパゲティーはやけくそに見えたが、池田さんが食べたいものがそれなのだから、何も問題ない。瓶入りバジルソースのかかったスパゲティーをおかずに、チューブ入りボロネーゼソースのかかったスパゲティーを食う。アメリカ人でもこんなスパゲティーの食い方せんぞと、学生さんらの目が気になる。
この日もそこはかとなくビールと焼酎を飲み熟睡。外が静かで心穏やかによく寝れる。車がビュンビュン通ってる神戸のアパートに帰るのやだなぁと思う。池田さんは滞在中通して、あまり寝れなかった様子。私のいびきとか寝言が気になって尋ねると、とくに問題ないとのこと。本当だろうかとちょっと疑う。でも昼寝はときどきしてはったから命には別状ないと思う。
3日目。展覧会初日。近所の人らや、近隣のちょっと面白いもんに興味ありそうな人ら、外国人の人とかも見に来てた。おばちゃんらは多分婦人会の人らかな。
イカに刺繍のワークショップ。積極的な性格の人数名が参加。イカが残ってたので私もやらしてもらう。
刺繍なんて小学校5年生の時やって以来だと思うけど、なかなかおもろい。手先をちまちま動かしていると邪念や雑念がどっかへ行く。他の人と一緒にやると世間話も割と弾んで、編みもの教室とか通ったら楽しいかもなと思った。池田さんの作品は刺繍とか、レース編みとか、わりと細かい作業をコツコツやるのが多くて、いつもアトリエでラジオとかポッドキャストとか聞きながらやってるらしく、それも楽しそうだなと思った。
私の作品。タイトルは「どつきたい魂」。
夕方ごろライブ。アイリッシュ音楽のバンドの前座、飛び入りで3曲だけさしてもらった。ギタレレのチューニングが普通のギターの5カポした状態やので、押さえ方わからんくて難儀した。「フェイクニュースインマイマインド」「浜辺のくらし」「ホットライン」わりとマイルドな選曲をしたつもりだけど、終わってから区長さんのおばちゃんに「カコさんにそんなんしたあかん」と割と真面目に怒られる。
ほんでアイリッシュ音楽のバンド。曲や楽器の詳しい解説付きで勉強になる。アイルランド民謡のスケールとか何故か沁みるなぁと思ってたけど、自分らが学校の音楽で習う教科書とか、あれはアメリカの教科書を手本にしてて、アメリカにはアイルランドから来た移民も多いから、なんかそうゆう流れで私らの魂にアイルランドのスケール感が刻み込まれてるらしい。昔、鈴木常吉さんとライブで電車乗ってたとき、日本人はアイルランドのメロディーが好きなんだよ、あれは金になるんだ、的なおもろい言い方をしていたのを思い出す。演奏の最後らへんにやったダニーボーイ、廃校ってシュチュエーションもあって郷愁がやばかった。ちょっと泣いた。
ライブ後、酒飲みながらの懇親会。遠慮なく飲む。
土佐清水の図書館で働いてるという男の子から、浜辺のくらしの「知らない漢字を覚えた日、夕日がきれく見えた」のやつは北代色さんですか?と話しかけられる。どこかで聞いた話だけど、その詩が誰のものとか全然知らなかったので聞くと、土佐清水の方が書いた詩らしく、ちょっとゾクっとした。やっぱ何かしら高知には縁を感じる。というか、なんか高知的な風景を実際思い浮かべてはいたと思う、曲作るときに。島崎藤村のヤシの実とか、美輪明宏のヨイトマケの歌とか、高知に関係ないのもやけど。
その後、図書館の子と池田さんと3人で結構飲んだし喋った。写真は池田さんが天の川について教えてくれた図。翌朝見て何のことが全く思い出せなかったが、何かしら楽しかった。ライブさしてもらえてほんとラッキーなおれ。
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