カニん記録121

 

先日スケボーで実家へ帰る案が出たのだが、そういやわしの自転車折りたたみ式やし、それ用のカバンもあるから自転車で帰れるやん案も浮上。銭湯へ毎日来る80代のおっちゃんが警備員のバイト行く途中に原付で転んで肋骨折れてん言うて、なんかそれ聞いてそろそろ実家帰らなあかんかな案も同時に浮上、まあどこかの時期では帰るのやけど掛け持ちバイトとライブに明け暮れる一週間一週間が瞬く間すぎる。

 

先週はほんの少しだけ歌の録音が出来た。けどまだまだ道のりぜんぜん遠く、でもやる。週末のライブは長野県辰野町。金曜の夜0時までバイトして翌5時起き、大阪発8時の高速バスに乗るので7時前にアパート出るつもりが、また出がけにいろいろバタバタしてしまう。先週末東京へ行く際にぷらっとこだまを乗り過ごしてしまい12000円をドブに捨てた、2度あることは3度ある的なこと頭によぎる。ほんで電車で大阪駅に着いたんが7時55分とかでバス停へ猛ダッシュ、ギリギリセーフで間に合った。しかしのパターン。

 

 

バスで松本まで行って、そこから電車で辰野町へ行くつもりだったが、バスが渋滞に巻き込まれ松本での乗り換え電車に間に合わない。なんか全然気持ち休まる時がない。結局松本よりだいぶ手前の岡谷という所でバスを降り、車で迎えに来てもらう。

 

 

迎えの車を待つ間、コンビニ内をうろうろする。酒処やから紙パック酒が豊富だった。飲みたい、でもまだ時間的に早い。車で迎えに来てくれたのがゼニヤ軍団に於いて兄貴分にあたる風間さんで、先週末も東京のライブでPA二日間やってくださり、6日後にまた長野でお世話してもらうという風間ヘルプウィーク、ありがとうございました。

 

 

ほんでライブ会場の宝来軒到着。結構ざっくばらんな感じである。

 

 

リハ前に風間さんと区画を一周する。なんかこじんまりした祭りが行われていた。長野は諏訪大社とかもあるし、こうゆう昔の祭りが割と残ってそう。御柱祭もいつか見に行ってみたい。

 

 

いい雰囲気の倉。長野県も空襲はなかったんかな。戦時中は疎開先とかになってたんかなとか、よく知らない。

 

 

でライブ。ちょっとフワッとしたイベントだったので集まりもフワッとしていたが、それでも最後まで全力でやり切れるのがカニコーセンの持ち味。正直最後は汗かきながら感極まってたが、お客さんとしてはなんでこんなにこいつは感動してるの?って謎な感じであったとは思う。わしだっていつも謎だ。

 

 

そして焚き火。お客さんで喋りだすと止まらなくなる会派のおじさんが居られた。ライブ直後に突然「研ナオコと梅沢富美男のライブ行くかどうかで悩んでる」と打ち明けられ、どうしよかなと思うライブは行っといた方がいいんじゃないですか、と勧める。その後も天竜川の早瀬のごとく次々とエピソードが続き、会社の若いやつに体当たりされている、パーソンズのジルのラジオに手紙を送って読まれた、村のイベントにはなるべく出席するけど、私、出席してますよが周りに伝わらないと意味がない、などなど。いい人に会えた。本当に話が終わらないので壁打ちの壁役は風間さんにバトンタッチ、風間さんは氏をうまく巻いてくれた様子で助かった。溺れ死ぬところだった。

 

 

片付け済んだんが大体で18時ごろ、15時に辰野町着いて18時に完全撤収、往復の時間かかったが実質3時間の労働であった。ほんで宝来軒のホンダくんに温泉へ連れてってもらう。やっぱ温泉は温もり方も肌つるつる感もぜんぜん違う。ちょっと長く浸かりすぎて立ちクラむ。

 

 

温泉後、町おこしサロン的な飲み屋で酒よばれる。食べもんがあんまりなく、風間さんが食べもん買いに近くの居酒屋行くゆうのでついていく。居酒屋の壁にインクジェット写真が何枚か貼られていて、写真もシンプルなコメントも可愛かった。

 

 

山賊焼という鳥の丸揚げ。土地土地の名物的なもんを見たり食べたりさせてもらうんはありがたい。二人前あったがキャベツを含め、ほとんど私一人で食べた。ごちそうさまでした。

 

 

いきなり祭り乱入。桶をバチでばちばち叩きながらのビートに乗せて適当な思いつき歌ったり、ほとんどストリートラップだなと思う。

 

 

小一時間ほど喋ってるうちに人も増え出して立ってる人も居たので席譲る意味でも退散し、その後各自自由行動。

 

 

先週金曜日のカンプリの時に営業さんから「カニさん今週はどこでライブですか」と聞かれ、「長野良いですよね、大学の頃スキーでよく行きました、あの街この街夢気分楽しみにしてます」と言われたのもあって、夜道でインスタライブ始める。

 

 

近頃たまに「ちょっと一服」「あの街この町夢気分」面白くて聞いてますと言われることがあります。全く自分としては面白くしようって気持ちがないし、ただの暇つぶしに思いつきのことを思いつくままに垂れ流してるだけなのですが、考えるとだけれども、最近というか、コンテンツというんですか、YouTubeとかTikTokとかその他もろもろ、テキパキ効率よく面白がってもらおうと見る側をコントロールしてくるのが非常に疲れるなとは思うので、ちょっとそうゆうのとは関係ないところで中年がぶつぶつ言うてるって感じが時に好まれたりするんですかね。それが金に変われば言うことないんですけども。そんなことよりすずらんみたいな街灯、月がいくつもあるように見える。

 

 

夜の星(うまい作り笑顔の奥にぼんやり光る金歯)が瞬いてるんだろうな。ステラおばさんのステラと意味的には一緒やもんな。

 

 

蒸発坂。居場所を失った一家の主人はここから蒸発ごっこの旅に出かけ、ちびまる子ちゃん始まるんに間に合うようこの階段を登ってくるのだ、weeklyで。

 

 

乾いた風にかき消されて、最後の声も聞こえない風景やわ。B・BLUEのBに込められた意味が「美しい泡」だったなんて知らなかった、長生きはするもんだ。

 

 

標準語の中の標準語がここにある。バラバラ殺人とか行われてなけりゃいいけどな、な窓。

 

 

霧雨が降り出して温泉で温もった体も心も冷えだす。

 

 

いつまでこんな生活を続けるんだろう。朝晩バイトして週末はライブで遠方ほっつき歩いて。まともに会社勤めして夕方には家に帰ってゆっくり過ごし、土日の休みには山に登ったり親しい人と食事に行ったり、そんな生活をしてみたい、で、やろうとして出来なかったからカニコーセンやってるのに、まだ普通の社会人の生活サイクルに憧れを持ってたりもする、ないものねだりの子守唄。

 

 

まだらの壁。夕方に観たかった。お店まで戻り、二階に泊まらせてもらう。まだ寝るには早いので床でゴロゴロしながら青空文庫で島崎藤村を読んでみるが別の考えごとが次々頭に現れて内容が頭に入ってこない。私が本を読めないのはこうゆう癖のせいで、考えても仕方がないことが自動的にどんどん表れては消えてを繰り返すので、次第にただ文字を目で追ってるだけの状態になり、しまいにはもう諦めて読むのをやめるか、もしくはただ視線を文字に沿わせ眼球を上下に動かすのを繰り返す、この日は内容も分からないまま何時間も夜明け前の字面だけだけを追って、そのうち寝てもてたらしく

 

 

気が付くと金縛りになっていた。あちゃ〜と思いながら無理に体を捻ったりあれこれするが起きられず、その延長線上にケッタイな夢、からまた覚めると金縛り、また戻って来てるなと思いながら体を捻ったりあれこれするが起きれず、そのまままたケッタイな夢を通過し、また覚めて金縛り、こんなん始めてであるが生きてるといろいろある。根本敬先生の「生きる」の中にある一番好きな話で、村田藤吉が瀕死の交通事故に遭う→奇跡の手術と血の滲む何年ものリハビリの末めでたく退院→退院祝いのご馳走が並んだ食卓で息子が肉まん(やったと思う)を食べたのがタイムワープの引き金になり→瀕死の交通事故に遭うところに戻る→奇跡の手術と血の滲む何年ものリハビリの末めでたく退院→退院祝いのご馳走が並んだ食卓で息子が肉まん(やったと思う)を食べたのが引き金になり→瀕死の交通事故に遭うところに戻る‥‥を延々繰り返すのだが、金縛りと変な夢を延々繰り返してそこから抜けられなくなっても、それはそれで怖いかも。

 

 

翌朝。早く目が覚めて店でぼんやりしてると店主のホンダくんが起きて来て、いろいろと話す。ホンダくんは姫路出身で、その後海外で働いたりいろいろあって、辰野町に暮らし始め、仲間内の推薦とかもあって町会議員になり、その傍らでバンドも続けてやっている。バンドの活動でお金を残していくのは至難の技で、でも仕事にばかり時間を取られたくないし、お金と時間のバランス、今後どうしていきましょかねぇ、とか話す。しかし私の場合はもう既にお金と時間のバランスが崩壊してしまってるので、自分の持ち時間ほぼ全部を最低の査定で資本主義に買い取ってもらうしかなく、どうすりゃいいんすかね、ったく。

 

 

ホンダくんの車で辰野駅まで送ってもらう。

 

 

白蛇が祀られていた。わし実は子供の頃に白蛇っぽいものを山で見たことがあるんです。それでこんな馬鹿なことする中年になってもうたんです。

 

 

風間さんもホームまで見送りに来てくれて、なごり雪みたいで照れちゃった。

 

 

7時50分に辰野駅を出て塩尻、中津川で乗り換え名古屋まで。宇宙人が村人を拉致してるシーンを移動中の車窓から何回か見た。

 

 

中津川トランジットの間、駅前のロータリーをぐるっと一周する。が特に何もなかった。

 

 

遠くから見て、丸みのある電飾看板だなと思てたやつが黄色いトランクケースを改造したものだと知り、小便もらす。

 

 

中津川、他に何も見当たらずで名古屋へ、キシメンも食わずにバスに乗り神戸。自宅に戻り銭湯のバイトへ。ライフワークバランスとは一体何なんだろうか。

 

 

 

 

今週末は北海道でライブさせてもらいます。神戸に比べて随分と寒いみたいなんですが、何を着ていったらいいのか、皆目わからん状態です。うっかりビーサンTシャツでスカイマーク乗ってまわんようにだけは気をつけたい。

 

10.25(土)北海道チャレンジ①

場所)苫小牧 Rock Bar JAM

   北海道苫小牧市錦町1-2ジョナスパルコ2階

出演)カニコーセン

時間)OPEN19:00 / START19:30

料金)投げ銭+ドリンクオーダー

 

10.26(日)北海道チャレンジ②

場所)恵庭 Mojo Hand

   北海道恵庭市相生町2-3-28

出演)カニコーセン

時間)OPEN18:00 / START18:30

料金)3000円(1ドリンク付)