カニの記録 101

 

なんかもう半袖でぜんぜん行けるようになって、まだ5月ですぜ。この調子で行ったら夏やばいことなりそうな気がする。心身ともにいたって健康ですが年も年やし、いつフラっと倒れるか分からん、とか言いながら倒れたことなんかないし、でも油断せずにトマトとかキュウリとかバクバク食うていきたい。

 

 

さざなみの作業すんのも大分早なった。そんな人おらんかもやけど配布を心待ちにしている皆さんもうしばらくお待ちください。こないだ前後編2週に渡ってNHKで放送されてたマドンナのドキュメンタリー、めちゃくちゃ面白くて、やっぱマドンナが最高のロックミュージシャンやなと思いました。ちょっと胸アツなって今回のさざなみにもそのこと書いてあります。他にもNHKでやってた、引きこもりお遍路の番組が面白かった。名前の通り、長いこと引きこもり状態やった20〜30代の男子らが四国お遍路するゆう話なのだけど、何日目かで最初に離脱する男の子がいて、でも仲間の子らは彼が離脱したことを「あの子は親に言われてこのお遍路に参加したから、むしろ離脱することが彼にとって前向きな一歩だと思う」みたいなことを言うてて、なるほどなと思いました。

 

 

こないだ。十三レインコートでジェット・ウォンこと黄啓傑さんと対バン。もう10年くらい前だと思うけど、沖縄のCD屋さん(2024年からCoriandreという名前)に神戸にすごい人が居る!と教えてもらたのが黄啓傑さんで、それからだいぶん経ったけどこの日初めてお会いした。ローファイ感溢れてる雰囲気や、どんな楽器も器用に演奏されるとこ、自分がなりたかった音楽家はきっとこんな感じだったなとライブ見ながら思う。4セット回しのわし前半、黄さん後半でやったけど、自分が歌ったり喋ったりしたことに曲で返してくれてる感もあって、それがなんか優しい雰囲気で、小さな視点から世界の真理を見せられるような、見事だなあとため息出ました。また色んなコウさんを見たい、そんな気持ちにさせられる素晴らしい音楽家だと思います。

 

ライブ前にレインコートの小林くんから11月に嬉しい対バンのお誘いもあって、長く続けててよかったなと思う。

 

 

その二日後は西院の小さなライブサーキットに参加。ほぼ路上みたいな感じの場所だったのと、子供さんが多かったのでライブは非常に燃えた、けどその後がちょつとよくなかった。松山ベイ先生が見に来て下さって、コンビニ酒しながら色々と話を聞き、その後一人になってやることがなく、なんとなく他のバンドのライブを見ながら酒を飲んでたらどんどん酔うてきて、モンスターロシノフのライブを見て泣き、最後のシスターポールのライブ見てる頃の自分の記憶はもうほとんど曖昧、みんな座ってるのにわざわざ一番前に立って、おんおん泣いてたのは覚えてるが、帰りの電車とかは気がついたら梅田、ほんでいつの間にか新開地まで乗り過ごしており、財布もすっからかん、なんかもう嫌、寝る、って帰って寝た。酒飲まずに銭湯行って大人しく帰ればよかった。

 

 

ある朝。布団の中でぼんやり考えごとをしながら、おもくそマッチングアプリやってることを全面に押し出してカニコーセンも私生活もやってみたらどやろ、と思いつき、斑鳩さんにマッチングアプリについて教えてと連絡、目的や年齢によって色々あるみたいで、とりあえず年齢層も広くてマイルドな感じのペアーズに半年間利用の申し込みをする。それから何日か経つが、一向にマッチングの気配はない。というか、そもそも自分が割と苦手とする『ジブリが好き(蛍の墓以外の)』『カフェでマッタリ』の文化がペアーズ内のメインストリームぽく、そこに合わせる自信がないから、もうすでに諦めモードに入っている。でも毎朝いろんな女の人の顔写真を見るは楽しい。時間あかなくて録音中断中やのにマッチングアプリ見ててええのかワエ、て気持ちもあるんはある。

 

 

土日は北浦和と南千住でライブ。日本中どこへ行っても宿代が高く、とくに東京は今まで2000円代やったドミトリーが8000円とかになってて、ちょっと引くくらい。ここ何回か関東に来るときはゼニヤインクさんの事務所に泊まらせてもらっていたが、ちょっと申し訳ないなて気持ちと新宿御苑らへんはまあまあ歩いたしなてのもあって、今回は山谷の簡易宿泊所に2泊することにした。午前中の新幹線に乗る前に、次男が高校総体で神戸に来ていると知り、原付飛ばして一瞬だけ姿を見に行く。観覧席からは誰が誰か確認できず、近くに居た同じ高校の先輩ぽい人に声をかけて教えてもらう。1年半ぶりに姿を見たけれど、なんか可愛いかった。元気しとるんだなと確認出来ただけで心が温まった。ほんでまた原付で速攻アパートへ戻り、こだまと常磐線で南千住到着。駅近くの線路を跨ぐ陸橋の辺は首切り地蔵とかもあってちょっと磁場を感じるスポットなのだが、そこで初期のブルーハーツのヒロトみたいな動きをしてる人を見かけた。見ててなんか気の毒な気もしたが、本人はもしかしたら天にも登るような心地よい気分なのかも知れず、それだったらまあいいか。

 

 

予約した簡易宿泊所は山谷の中では高級で1泊3500円。なぜか宿泊予約サイトからだと4000円以上して、そこんとこどうなの?と思うが、山谷の宿泊料金は住んでる年寄りの人も多いから値上げは出来ず、けど物価は上がってるから本当は普通に値上げしたい、なので旅行客にはちょっと高く泊まってもらう、みたいなことなのだろうかと思います。

 

 

部屋は3畳くらいなんかな、充分な広さで1シーズンくらいなら住めるなと思う。宿で荷物を簡単に整理して帰宅ラッシュに巻き込まれんうちに電車で北浦和に向かう。

 

 

あんまり覚えてないけど北浦和のすっとこどっこいに来るんは多分2年ぶりくらいなんかな。ライブCD作ってから既に2年経ってもうてるんが恐ろし感じる。このまま何も残せずに死んで行くのかワエは。

 

ライブは見守り隊1軍の人らがほとんどやったので、なんかしらこいことしてもなぁ、て気分に途中からなり、後半は割と真面目に歌う。歌ってる間はずっと腹式呼吸で、これがええマインドフルネス効果があるんか、ライブ終わるころには体が軽くなっていた。

 

ライブ後、斑鳩さんにマッチングアプリのプロフィール欄の添削をしてもらい

 

・カニコーセンはカタカナじゃなくてローマ字にした方が怖さがないのではないか

 

・全身の写真を載せた方がいい、なるべく大きく見せるような工夫も。

 

・今の感じだとロック好きのチャラいおっさんに見られるので、アーティストです!ていうのを前に出した方がいい、夢追いかけてますみたいな。なんやったらアーティストプロフィールでもいい。

 

・写真でちょけるのはええけど、文章でちょけるんは寒い。そんなんいらない。

 

などなどアドバイスをもらう。

 

 

終電近くで南千住に戻ったので銭湯には間に合わず、コンビニで酒買って部屋で飲んで寝ることにする。帰りしに寄ったセブンイレブンで万引きのおっちゃんがパトカーに載せられてるのを見た。コンビニの夜勤を任されてるんは3人ほどの東南アジア系の若い男の子や女の子らで、警察がうろちょろしてる間も仲良くワイワイ働いており、万引きが今あったとこなのに、あんまり気にしないんかな、てか自分の国やったら日常の風景として万引きがあるんかな、とか色々思う。

 

 

ドヤの畳にあぐらかいてプロ野球のニュース見ながら糖質ゼロ飲む。なんか温泉旅館に泊まるより自分はこっちの方が全然リラックス出来る気がする。あまりものの値打ちも飯の味もわからん人間だと自分のことを思ってるけど、まあドヤが温泉旅館の代わりになるんなら安くついてええんやないの、とかブツブツ思うてるうちに畳で寝てまう。実家より、ドヤが落ち着く、ダメ親父かな。

 

 

ここ半月くらいまた眠りが浅くて夜中にちょいちょい目が覚めてるのが復活しとったのが、前日のライブのマインドフルネスが効いたのか、それともドヤの畳と体がマッチングしたのか、久々に途中覚醒なしで朝目が覚めた。起きてまず、まいばすけっとへパンと牛乳を買いに行く。理由はわからないけれど道の真ん中に突っ立ってるおっちゃんが結構いる。煙草吸うわけやなく、酒飲むわけでもなく、ただ立ってる。自分の神経症的なんが収まって、いつか何もせず道の真ん中に突っ立ってても平気になれればな、とぼんやり思う。

 

自分が泊まってる部屋の場所が悪いのか携帯もWi-Fiの電波もほとんど繋がらなくて、ゴロゴロするかギターを弾くかしかすることがなく、そうゆうのもええなと思った。この日のライブの曲順決めてたら昼も回って、なんか飯食うとこないかな的に散歩する。

 

 

山谷も全然汚い感じがないのだけど、隅田川の方へ歩くとすぐに普通の住宅街になってあんまおもろなくなる。日曜日なので野球に行く小学生がいたり、お父さんと自転車に乗る練習をしてる子がいたり、すごく平和な風景だった。

 

 

このタンクは初めて東京へライブしに来たときにレンタサイクルで通りかかった。上野から足立区らへんまでぶらぶらしたり、その頃の方が今よりもっとぶらぶら欲がキツかった気がする。日中ぶらぶらし過ぎて、夜のライブの頃にはもうヘトヘトになってたこともあったな。もう1こ1このライブのことなんか覚えてないけど、歩いた道はなんとなく思い出せる。

 

 

あしたのジョーにも出てくる玉姫公園。ホームレスのおっちゃんが健在で、行水してるシーンに出くわせてラッキー。まるでユーカリを食べてるコアラやブランコで遊んでるパンダをタイミングよく見れたような気持ちだった。

 

 

んで泪橋ホールでライブ。対バンの夜久くんと会うのは去年の夏以来。あの時もライブのセッテイングをすごく上手くやってくれて、今回も夜久くんがしてくれたので、ここ半年くらいのライブで一番演奏しやすかった。お客さんも満員で、なんもおもろいこと出来ひんのにな、とちょっと困った気分でライブ、最終的には大きい声出すしかない感じでただただ大きい声出して頑張った。夜久くんも演奏ですごいお客さん盛り上げてて、女性の人とかはうっとりに包まれてそうな感じだった。

 

大阪に住んでた頃とか社会人落語とかでお世話なってる浦田社長が麻布十番から南千住までタクシーでライブを見に来てくれた。打ち上げ後にコンビニで酒買って浦田社長とドヤで2時まで飲み、また浦田社長はタクシーで麻布十番まで戻って行った。なんか久々にこれぞしょうもない話みたいなんで腹抱えて笑った。

 

マッチングアプリもうまいこといかんしやけど、友達もバイト仲間も面白い人ばっかりやからええかな。でもマッチングしたいけどな。

 

青森の記録は今回お休みで次回からやります。ほんで次のライブはハイロウズでキーボードしてた白井さんと加古川で対バンです。どんなライブをしはるのか楽しみ。

 

5.31(土)白井幹夫75祭バースデーパーティー

場所)加古川gratz

   加古川市加古川町河原368

出演)白井幹夫 / 光玄 / カニコーセン …and more

時間)OPEN17:00 / START18:00

料金)前売4,500円 / 当日5,000円(共に呑別)

   ※10歳未満入場無料

 

詳細)https://gratz.jp/2025/04/01/20250531/