コブログ282

4月13日土曜日。遅番。仕事済んでライフでキクマサ2PACとイカフライ買って、もぐもぐしながら神戸駅に向かって歩く。もともと神戸駅の北側は夜になると人通りが少なく、土日はさらに閑散としている。私の前を酔っ払った二人組のサラリーマンが横切り、ずいぶん楽しそうやなと思って目で追いかけてると、先にあるガードレールに誰か人が立ってて、信号機の竿に結んだネクタイで首を吊ろうとしていた。

二人組のサラリーマンは首吊りしてる人に気付かなかったのか、それとも首吊りしてるのがただの冗談だと思ったのか通り過ぎてしまう。私は一瞬立ち止まって、ネクタイで首吊れんやろか?とか疑問に思い、多分ただの冗談というか酔っ払ってあんなことしてるんだろうなとは思ったが、一応止めに行く。ガードレールに立ってる人のそばに行くと、その人はすでにネクタイの輪っかに首を突っ込んでおり、そんな状態で後ろから声かけてビビらせたらガードレールから足滑らせて本気で首吊ってまうといけないので、やんわりめに「あのう〜そんなことやめといた方がええんちゃいますか〜」と声をかけた。するとその人はネクタイの輪っかに首を突っ込んだままヤケクソな感じで「ざいわい!(うるさいですよ)」みたいなことをいう。斜め後ろから覗き込んでその人の顔をみると、目がつり上がって真っ青な顔をしていた。荒みきった時の自分の顔もきっとこんなんなんだろう。「どらがるれゅしょん!」と叫んだと思うのだけど、ちゃんと聞き取れず私が「なんですか?なんて言いましたか?」と聞くと「どうせJR!通報したんやろ!」と背中越しに怒鳴る。JRの神戸駅に近い場所やけど、ここで首吊りがあった場合は交番に連絡すると私は思ってたが、もしかしたらJRの管轄下にあって、私よりこの人の方が物知りだなとか思う。継ぐ言葉が思いつかないので黙ってると「あ、あう、ん、ん」みたいにブツブツ言いながら、輪っかから首を抜いて信号機に結びつけてたネクタイをほどき初めてくれた。ネクタイの結び目が硬かったみたいで片手では解けず、両手で解こうとするのだがそうなると支えを失ってガードレールの上でぐらぐらしてて、なので私がちょっと足を支えてあげた。その人がガードレールの上でぐらぐら揺れるたびに、背中におってるリュックに結んだ小さなお守りがゆらゆら揺れて、それをぼんやり眺めながら、ほんまにいましろたかしの漫画の世界やな、と溜息が出た。ガードレールから降りてきたその人が何か喋り出しそうに見えたので、ちょっとお礼くらい云うてもらえんのかなと思ったら、ものすごい小馬鹿にしたような表情を私に向けて「オタクはアレですか、新興宗教か何かの、勧誘の方ですか」と云うので、もうこいつほんまどーでもエエわと思い、会釈みたいなんだけして立ち去ろうとすると、今度は「行ってまうんかい!?」とめっちゃデカい声で叫ぶのでマジ怖くなり、神戸駅に向かって小走りする。まさか追いかけてこないだろうと思いつつ後ろを振り返ると、信号機の下に立ったまま「ここで分かれてまうんかい!?」とまだ叫んでいる。どんなけ寂しいねん、どんな呑みの誘い方やねんとか思いつつも、あの人がわざわざ人目に付きそうな場所で嘘の首吊りをしてまう感じ、自分も心当たりぜんぜんないわけじゃなく、普段から「死にたい」とかよく云うてるのも、人からしたら恥ずかしい奴やなって思われてるんだろうと反省。

4月14日土曜日。ライブで仕事休み。朝5時ごろに枕元のスマホがウンウン鳴るのでみるとJR神戸線の運行情報が届いてて、一瞬きのうの首吊りの人が始発に飛び込んだりしてないよな、と心配しつつ詳細を見ると架線トラブルで列車に遅れが出るとのこと。

 

6時にまた起きてCDの内職をする。次男は村の子供会のバス旅行で早くに出かけて行ってた。私と嫁さんは10時頃からライブに出かけ、長男が一人留守番になるので寂しいかなと思い一応「ライブ一緒に行くか?」と声をかけたら、冗談でしょって感じで笑いながら「文房具とか買いに行かなアカんからやめとく」と言っていた。

 

新快速で大阪へ向かう途中、嫁さんと大学時代の知り合いの近況とか喋る。ふと嫁さんと交際始める前、三軒茶屋の風呂なしアパートで悶々としながら、チヅさんと付き合いたい、チヅさんと付き合いたい、と繰り返し唱えながら独り震えてた時のことを思い出した。

 

ライブは釜ヶ崎の釜晴れと云うお店で、ダンボール紙芝居の飯田華子さんとツーマン。嫁さんにも飯田さんの紙芝居見てもらいたかったので、二人体制でライブのぞみました。いつになくお客さん多く満席で、私ら先攻でやらせてもらって、そのあと楽しみにしてた飯田さんのライブを鑑賞。

エロ滑稽ネタとラップで前半思っきし笑かしまくって、中盤から物悲しい系に移行して、ほんで最後に三遊亭圓朝の怪談牡丹灯籠で大団円。人間ていうか生き物としてのヒトの喜怒哀楽エロやグロ、有象無象の苦痛や快楽あの世この世の森羅万象をダンボールの中で繰り広げ、と思いきやいきなりラッパーやストリッパーとして3次元に飛び出してきたり、お店の中を縦横無尽に絶叫し跳ね周り、ケタケタ笑ってるかと思えば優雅に舞い、白髪頭のおっさん30人あまりが飯田さんの紙芝居に両肩掴まれてグラングランに揺す振られてる光景を、後ろからニヤニヤ眺めてる私自身もまた顔面ボコボコにされて、ドッチボールみたいにな顔になってもーた、そんなスペクタクル。ただただ圧巻。ダンボール紙芝居マジでヤバい。

 

ライブ後は釜晴れでいろんな人にお酒おごってもらう。ありがとうございました。打ち上げの席に飯田さんが座ってるから、我々というか、おっさんらはちょっとテンションおかしなってもうてて、めっちゃおもろないことをベラベラ喋ってゲラゲラ笑って、でもおっさんら本当にみんな楽しそうで、ええ会になって良かったです。

雨にうたれながらの夜の釜ヶ崎を爆進する飯田華子さんの後ろ姿。飯田さんの明日はどっちだ。

 

我々もお店をあとにし、おっさんら数人でスーパー玉出散策。

 

キクマサはパックがなくて瓶しかありませんでした。

 

雨宿りしながら環状線のガード下で呑む。

 

西淀川から自転車でこられてたお客さんがいたので、雨がましになるかならないか判らないけど、しばらく様子見る感じで飲み屋をハシゴ。

動物園前の商店街にはアジア系のカラオケ居酒屋が乱立してて、入ってみたいとは思ってたけどなかなか一人じゃ入りづらくて、けどええ機会やしお客さんと一緒に入った。カラオケ自慢のおっちゃんのカラオケを聞きながら雨が止むのを待つ。そうしながらまた段々と記憶が薄れて行く。

残ってる写真見た感じだと、雨も上がってるぽくて、時間は覚えてないけど多分このあたりで西淀川のお客さんと分かれて帰った感じ。今週はライブやチラシ配りでお酒をよおけ呑んでもうたな。

 

今週末は岡山にいきますので、頑張ってお集まりください。よろしくお願いします。

◆ 4.20(土

場所)岡山古本ながいひる

出演)市村マサミ / カニコーセン

時間)OP19:00 / ST19:30

料金)2000円