コブログ255

中学校の同級生でナカムラマサ首くんと云う男の子がいて、東京の芸大に行ったり、高円寺でパンクバンドやったり、同郷で付き合いある人の中では最も芸術家っぽく、いまもパンクステンドグラス職人として関東で活躍されてるのだが、何年か前に自宅に泊めてもらったとき、わたしが寝る部屋の本棚の上に、作り物の生首が2つ列んでて、超怖かった。そんなナカムラくんが「まあくん(わたしは地元でそう呼ばれている)、練馬に超オモシロい物件見つけたんけど、一緒に住まない」とノリノリで云うので、断りきれずにその物件へ一緒に行く。その物件は築30〜40年といった感じの古い文化住宅で、とくに見ためボロボロというわけでもないのだが、身寄りのないお婆さんが孤独死したという、いわく付き事故物件で、いわく付きというか、孤独死したお婆さんがカラカラに乾涸びてミイラみたいな状態になってるのが、そのまま居間に放置されてある物件だった。

物件に入るなりナカムラくんは、ヒヤッヒャ云いながらおばあさんのミイラと戯れはじめる。遠目から見るお婆さんのミイラは上半身と下半身、もしくは縦まっ二つに分けられており、そこんとことハッキリしないのは、巨大な棒鱈みたいな見た目であるからで、いったいどこがお婆さんの腕だったか脚だったかはよく判らない。見た目は棒鱈でも、それがもともとは人間だったんだと思うとやはり気味わるく、しかしナカムラくんはそんなの全くおかまいなしで、脇に挟み込んだり馬乗りになったりしながら、ミイラの先端に赤とか白とかのビニールテープをグルグル巻きつけたり、アレンジを加えだす。芸術家のやる事が、全くわたしには理解出来ない。「おーい、まあくーん、そんなとこでぼーっと見てないで、ちょっとこっち来て手伝ってよー」とナカムラくんは、わたしにも一緒にビニールテープを巻くよう大声で呼ぶのだが、もう正直付き合いきれない、こんなとこで夜を明かしたくない、、と思って脱出をはかるべく「ちょう、おれさっきから、小便がまんしてんねん」と一旦部屋を出て、便所の戸の前に立つと、便所の戸が勝手にスーッと開くので(やっぱ心霊現象おきるやん!お婆ちゃんの幽霊おるやん!)て、恐怖のあまり発狂してしまい、ほしたら便所の戸は介護用に改造された自動扉らしく、ああ、なんだ、そうだったんだ、よかったと目を覚ますと、まだ夜中で膀胱がパンパン。ひとまず小便に行って、また寝る。

なんの用事があってか判らないが、鉄塔のハシゴを登っている。命綱も何もしてないので、手が滑れば真っ逆さまに落ちて死ぬんだろうな、落ちてる数秒間に気絶出来ればいいけど、地面に頭を打ちつける瞬間まで意識ハッキリしてるとか嫌だな、とか考えてるうちに鉄塔の頂上に着く。登って来たけど用事はなく、なのでこれからまたハシゴを降りるのだが、登るより降りる方が脚踏みはずす確率高そうだし、登ってくる間に握力とか体力とかも消耗してるし、ちょつと降りる前に息を整えとこと思い、鉄塔の頂上付近に留まって、そこから真横に空を見ると、日本全国から集まった高い所登り名人の人らが、ハシゴも命綱も使わずに、鉄塔の柱をヨイショヨイショと登ってくる。30人くらいの高いとこ登り名人の中には、杖ついたヨボヨボのお爺さんや、ヨチヨチ歩きの幼児もおり、そら名人やし、どなたも生まれつき特別な才能をお持ちなんだろうけど、もうヨチヨチ歩きのボクなんか、直視するのも怖いくらいヨチヨチで、そのうち曲芸みたいなことする奴もあらわれ、あっ、落ちる、あかんあかんあかんあかんああああ、わわわわ、やばやばやばやばとか、もうこんなとこから一刻も早く退散したいと気持は焦るが、あいつらは名人やし、わしはあくまで登りの素人、あわてない、あわてない、とゆっくりハシゴを降りる途中、目が覚め、まだ夜中で膀胱パンパン。なんかおしっこ近い。

夢は記憶の再合成なんてこと聞いたことがあるが、第一部の夢を分解すると、ナカムラくんはそのままナカムラくん、パンク芸術家なので、それが格好いいと判断すれば、ミイラにビニールテープくらい巻きそう。ナカムラくんがむかし遣ってたパンクバンドのCDを聞かせてもらったことがあるが「カニーバリズムはすばらしい!オイ!」とか陽気に歌ってたので、死体とかミイラとかにあまり抵抗がないのかなと思ったことがある。おばあさんのミイラと事故物件は、中津で住んでいた長屋が独居老人が孤独死してた物件だったからで、おばあさんのミイラが棒鱈に見えたのは、年末にスーパーで棒鱈を見たから。

 

第二部は、前日に加古川駅前の立体駐車場を解体する現場を見た影響だと思う。

L型に残った壁の向こうに足場があるんだと思うが、壁の一番上で鉄筋を切断する火花がバシバシ飛び散っていた。職人さん、あんな高いとこで電動カッターとかそんな作業してるのかぁ、と思いながらしばらく眺めていると、自分が足場の頂上に居るような感覚になり、すると急にワナワナと脚の力が抜けて、フニャフニャな歩き方で駅へ向った。

 

あたらしいチラシつくりました。よかったら見てください。